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vol.011 ミッドナイト・トレイン

くらやみせまる頃、通りすぎる電車の中、昼間見えなかったのに乗っている人の顔まで、くっきり映ってきます。


不思議ですね。


あの人はどこへ帰るんだろう、家はどこかな、どんな人が待っているんだろう。くらやみと、電車の明かり、妙に心に響きます。


似たような話ですが、アメリカのベースにいる家族、何度か訪れました。日本に比べて、夜はずいぶん家の中の感じが違います。我が家は天井にでっかい蛍光灯が何本も。妙に明るい。彼らのホームは、つり下げられた三角のシェード、明かりはスポット。明と暗のコントラスト。光の輪の中に、やさしさが寄りそいます。日本、どこかに置き忘れたようです。いつのまにか。


一度昔からの夢ですが、行ってみたい所があります。小高い丘の上、まっくらな中、ほのかなランプの明かり、木のそばなんかに座っています。ずーっと遠くの、くらやみの中、ポー、ポーと汽笛の音。機関車のやさしい光、近づいてきます。じんじんと。行ってみたいのですが、どなたか、ご存じでしたら教えてください。


小高い丘の上、すぐ下を、ガタゴトガタゴト、近づいてくる、ポー、ポーと汽笛の音。白い煙。


きっと、どこかに走っていると思います。走っているはずです。もし、そんな場所、ご存じだったら、教えてください。

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