top of page
  • creedence2

vol.001 お陽さまに一番近づく方法

00101

1月の寒い寒い冬の谷間の、お陽さまが顔を出したお昼の少し前の頃、久しぶりに我が家のちょっとした外出。


途中でちょっと昼めしでもと、セブンイレブンへ。パンとコーヒーを買って駐車場のクルマの中へ。狭い車内で家族4人もぐもぐしながら外を見ると、20歳前後の若者、クルマの混雑する中で、陽当たりのいい、座りごこちの良さそうな駐車場の隅の地面に腰掛けてうまそうにパンを食っている。ゆったり落ち着いて、地球は自分のもんだって顔して食べている。


やられた! 負けた! こんな冬の日の晴れ間のチャンス。狭いクルマの中で四人もかたまってドアをしめて、きゅうくつな我ら家族。そうだ。あれがアウトドアの原点のはず。地面に腰かけてゆったり落ち着いて、お陽さまも、風も仲よしにしてしまう。これぞ、アウトドアマン。


テレビや雑誌では「これがアウトドアだ! 今からの流行だ」と、アウトドアスポーツを、RVを、オートキャンプを紹介し、キャンピングカーを含めた道具をひけらかす。自分もいつの間にか、その流れの中に浸かってしまっていた。


でも原点はあの若者だ。流行のシューズもはいていないし、メーカーのウエアも着ていない。でもお陽さまがぴったりジャストフィット。風を着こなして大地を履いている。


アウトドアとは人の登れない高い山に登ったり、深い海に潜ったりすることではないはず…。山奥に住んだり海辺に暮らすことでもない。決まったシューズにウエアをはおって、かっこいいグッズを揃えることでも…。毎日の生活の中で少しでもお陽さまに、風に、気持ち良く近づいてみる。気持ちよく近づけるように心がける。


あんな風にワイルドでナイーブ。20年、30年戻れたら、…なんて年寄りくさい事を考えてる。いやいや……俺もまだまだ今からでも戻れるはず。


そうそう…あの若者の横では、大きな口をあけてパンを食べながら彼女が、ぼさぼさの彼氏の頭をでっかいクシでとかしてやってたっけ。私のカミさんも黙ってあんな風にしてくれるかなあ。あの風景が一番かっこいいのをわかってくれたかなあ。…いろんな事を考えて、彼らに負けてなるもんかと奮起する。


最近放映された『味いちもんめ』のメインソング、ラララが聞きたくて大黒摩季のCDを買ってくる。その歌詞の中で、


好きになるのは簡単だけど、輝き持続するのは…


なるほど。年とともに一番大事な事、素敵な事、かっこいいクルマ、いつの間にか忘れてしまう。そうだ。まずは頑張って朝の散歩も続けていこう。忙しくても出来る範囲で運動しよう。なるべくクルマをやめて歩くことを心がけよう。


朝、ひげを剃ろう。髪もブラシしよう…(これは関係ないか?)

閲覧数:7回0件のコメント

最新記事

すべて表示

vol.053 寅さんに会おうと決めた

カーバイトを燃やしたアセチレンガスの匂い、バナナの叩き売りをやっているオジさんたちが、ねじりハチマキをきりりと引き締める。「さぁさぁ寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。そのオア兄さん、粋なねぇさんも寄ってきな。不老長寿、精力増強の万能食品、新鮮なバナナの大安売り ! 一本食べれば、オタクの母ちゃんが20歳若く見え、朝のカラスが鳴くまで寝かせネェよってほど精のつく食いもんだ。 ほらそこのおじいちゃん、

vol.052 水辺の生き物たちから学ぶ

今年の夏は、「暑い!」、「熱い!」 と呻いているうちに終わりました。私は暑さを避けるため、毎朝4時半に起きて、昼までに1日分の仕事を終え、最も暑さが厳しくなる午後はこまめに水分を補給して、疲れたら休む。 そんなふうにしてなんとか乗り切りました。 それでも、人間は文明の利器が使えるから、まだ自然界の生き物よりは楽かもしれません。 私たち人間は、夏はエアコン、扇風機で涼を取り、冬は電気やガスの暖房に

vol.051 気分はいつまでもフィールドのガキ大将

6月のはじめ、名古屋からの来客N氏を空港まで迎えにゆきました。それから次の日の朝まで、N氏と充実した会話が続きました。 N氏。 当社のキャンピングカーをご注文いただいた中野さんのことです。 インターネットが浸透したこの情報化社会。 メールだけでも十分にコミュニケーションが取れる時代にもかかわらず、わざわざ飛行機を使い、泊まりがけで、“遊びの商品” を見に来るなんて、そんな例はあまりありませんよ。

bottom of page